WASHIO TOMOYUKI EXHIBITION 『FROM THE CLOUDS』開催中

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こんにちは、STORE IN FACTORYの山本です。

 

長らく宣伝活動を行なってきました、WASHIO TOMOYUKI EXHIBITION 『FROM THE CLOUDS』がついに一昨日から開催となりました。

 

 

 

鷲尾友公氏による、100点を超える作品数の圧巻の展示です。

 

8月4日までの展示となりますので、この機会にぜひ、作品に囲まれる贅沢な空間を体験してみてください。

 

WASHIO TOMOYUKI EXHIBITION

『FROM THE CLOUDS』

2024.07.13 – 08.04

 

 

 

 

 

 

鷲尾友公

愛知県生まれ。独学で絵画を学び、街との関係性を軸に人物や事象などと関わり合いながら、イラストやデザイン、アニメーションなどジャンルを問わず、制作活動を人間の自由な行為として捉え表現している。街や商店街でクロスジャンルなコラボレーターと音楽企画も展開する。手に目と鼻が描かれたオリジナルモチーフの「手君」を美術館や海外で発表するなど、活動は多領域にわたる。主な展覧会に『粟津潔、マクリヒロゲル 1「美術が野を走る:粟津潔とパフォーマンス」』(金沢21 世紀美術館,2014年)「あいちトリエンナーレ2019」などがある。所蔵に愛知県美術館など。

 

 

 

 

 

中川地区から栄地区瓦町に移転し五周年を迎えたSTORE IN FACTORY。その五周年を記念し鷲尾友公の展覧会を開催します。鷲尾友公は名古屋を拠点に活動し、過去に活動拠点となるスタジオを複数作った経験から(現在も継続中)STORE IN FACTORYとも親交が深い、今回の展覧会では数年前より取り組んでいる端材を素材として扱ったペインティングを多数展示予定。

太平洋を越えて買付した商品との連作にも注目。会期中には関連プログラムも開催されます。

 

 

 

色とりどりのビビッドな色面が組み合わさって、立体でも平面でもない複雑な幾何学的空間が生まれている。その中を、時折モコモコとした雲がたなびいている。まるでどこかにあるかもしれない多次元の世界に迷い込んだかのようだ。そこに、豊かな髪をなびかせた人物がそっと入ってくる。一体どこからやって来たのだろう。余分な要素が削ぎ落とされたその簡潔な輪郭線は、古代ギリシアの壺絵を思わせる。From the Cloudsというタイトルからなんとなく、雲の向こうから古代ギリシアの神話に登場するムーサ(ミューズ)がやってくるようにも感じられる。もっともcloudには、雲のほかにも影や気配、群れ、そして現代ではインターネットを使ったサービスに至るまで多様な意味が付されてきた。観る者に想像の余地を残す、余韻のあるタイトルである。

その人はずいぶん前から鷲尾の絵の中に現れてきた。最小限の輪郭による身体は、空気を纏っているかのように軽やかで、しなやかだ。またある時は別人のように雰囲気を変え、その姿は力強く、逞しい。しかし同時に、ひと目見ればすぐに認識できるような確固とした特有性も備えている。彼らは異なる人物たちではなくひとりの存在なのである。それはちょうど、要に様々な種類がありながら、全体としてはひとつの雲であることに似ているかもしれない。鷲尾が描くさまざまな人物もまた、複数でありながらあくまでひとりなのだろう。

STORE IN FACTORYは元々作業場として使っていた建物の中に後から増設された、文字通りの工場内ストアである。

現在でも店内の奥には作業スペースが控えており、そのせいか、不思議な奥行きを感じさせる。海をはるばる超えてやってきた時代も地域も異なるモノたちが醸し出す気配によって、どこか遠い異国の礼拝堂にいるようだ。そのような空間に、鷲尾の作品が呼応するように配され、響き合う。

小型のパネル絵は、より大きな絵画を制作するために鷲尾が自由にパネルを切り取っていく過程でできた端材を用いたシリーズで、パネルとパネルのあいだにチラリと姿を見せるその黒いシルエットが印象的である。

また今回鷲尾はアンティークの額縁を用いてそこに元々入っていたイラストにそっと人物を描き足す、という手法の作品も制作している。その人は風景の一部となって絵の中に溶け込んだり、イラストの人物に静かに寄り添う。またある時には大胆に絵の中に介入し、その場を乗っ取りさえする。

このように、その人は自由に場所や時代を超え、あらゆるものに宿りうる。ペンキの蓋の裏にも、あるいはポスターやレコードのジャケットにも。画面の中の人物は今にも動き出しそうである。

雲は世界中のどこにいても仰ぎ見ることができる。しかし常に形を変え、決して1つの場所にとどまってはいない。同じように、鷲尾が描くその人もまた、自在に姿を変え、絵と絵のあいだを悠然とわたり歩き、きっと雲のようにイメージの中にたゆたい続けるのだろう。

愛知県美術館

芹澤なみき

 

 

 

 

展示最終日となる8月3日にはFROM THR CLOUDSのクロージングイベントとして、『BEYOND THECLOUDS WITH CURRY MEETING CREW』を開催。

 

CLOSING FROM THE CLOUDS

『BEYOND THE CLOUDS with CURRY MEETING CREW』

CURRY: 喫茶マスカラス/てらぴん/りぴぃーと(三重県鈴鹿市)

SPECIAL LIVE : SHIN SASAKUBO

DJ: Iquine, dreamy, semi, Conomark

SPECIAL TALK「(仮)道のはなし」時間:20:00頃

ゲスト/田中慎也(株式会社サークルズ)+原佳希(STOREIN FACTORY代表)、鷲尾友公(本展作家)

●参加費|2000円(CURRY MEETING、LIVE, TALK、観覧の方は入り口にて参加費をお支払いください)

日時:2024年8月3日[土]時間:11:00〜22:00

場所:THE APARTMENT STORE

お食事には数に限りがございます。ご了承くださいませ。

 

座談会もございます。

こちらもご来場をお待ちしております!